大切なベンツ/AMGを手放す決断をされた貴方に
愛車のベンツ/メルセデスAMGを手放すことを考えている方に少しでもお役に立てられることを目的に今回の記事を執筆いたします。
ベンツ/メルセデスAMG車両を手放すこと、つまり大切な愛車を売却するにはいくつかの方法があります。手っ取り早く近所の自動車屋さんに愛車の売却を依頼することもできます。
しかし、知識を持たずに依頼してしまうと、売却金の一部を受け取ることができますが、ほとんどは自動車屋さんの儲けとして取られてしまいます。
皆さんが愛車を売却する理由・事情などそれぞれあるかと思います。
- 新たな車に乗り換えるため
- そろそろ車検の満了時期が近くなった、気付いたら車検が切れていた
- 車に乗る機会が少なくなり、自動車保険の更新時期を迎える時期になった
- 車の修理をしようとしたが、高額な修理見積書を提示された
- 子供の誕生、親との同居などで家族構成が変わり、車を変えることになった
- 生活費を見直すため、車を手放すことになった
- 長期出張、引越しなどで車を持って行くことができなくなった
- 交通機関が充実しているため、車を使う機会が減ってきた
- 売却して返済中の自動車ローンを完済したい
愛しいベンツ/メルセデスAMGを手放す方にとって、少しでも高く売却することは次へのステップにつなげるための重要な課題ですが、実は裕福な方ほど、車両の売却戦略についてはより堅実に検討されている傾向があります。
ベンツ/メルセデスAMGのような高級輸入車は車両価格が高いだけあり、ほんの数パーセントの買い取り価格アップが思わぬ高額査定結果に跳ね返ることも常だからです。
愛車を少しでも高く売却することは決して難しいことではありません。あなたが自動車買取り査定に関して詳しい知識を持っていなくても、所有した程度の経験があれば十分です。大切なのは愛車を少しでも高く売却したいと思う気持ちや行動力です。
中古車市場の実際:売買市場ではエコカーが最も強く、ベンツもエコカー減税対象車が圧倒的に市場で強さを誇る
現在の中古車売買市場ではエコカー減税対象車の人気が圧倒的に高くなっています。
2009年4月から開始したエコカー減税は当初3年の予定でしたが、2012年4月から3年延長、2015年4月から2年延長と、現在も継続している状況です。
勿論、ヤナセやシュテルンといったメルセデスベンツディーラーもエコカー減税対象車を積極販売していますし、中古車専門業者も積極的に買取りには前のめりとなっています。
「高級車のベンツ/メルセデスAMGがエコカー」と聞くと、不思議に思われるかもしれません。高級車であるが故、燃費を気にして乗る車ではないですよね。
エコカー減税対象基準は、排気ガス基準等をクリアする必要がありますが、燃費の基準は車重によって定められています。従って、単純に型どおりの基準をクリアさえできれば「エコカー」として認定されてしまうのです。
現在、販売されている現行型ベンツの多くが「エコカー」扱いとされて販売されている一方、エコカー減税対象前の旧型ベンツには「燃費が悪い」という一般的イメージがあります(事実、エンジンのダウンサイジング化が進んでいるとはいえ、メルセデスAMG車両はお世辞ににも燃費は最悪ですね…)。
エコカー減税対象前の旧型ベンツ/メルセデスAMGオーナーにとっては、買取り市場においては相対的に厳しい扱いを受ける可能性を事前に理解しておく方がい良いでしょう。
ベンツ売買の本音を話すと中古車業者が怒り出す
さて、これから説明することは一部の自動車業者さんにとっては面白くない内容かもしれません。しかしながら、筆者は自動車の取引が公正に行われ、自動車業界がより一層改善されることを願っておりますので、敢えて知っていることは全てご紹介します。
では早速、効果的な愛車の具体的売却戦略をご紹介します(筆者の独断的偏見な意見も書いておりますが、そういった部分に関しては何卒、参考程度に受け止めて頂ければと思います)。
自動車販売ディーラーでのベンツ/メルセデスAMGの下取り
自動車販売ディーラーで新車を購入する際、新車と引き換えに使用している車(以下、使用車)を下取りに出すことができます。
ディーラーは購入車の納車手続きと使用車の下取り手続きを並行して行なうため、お客さんへの負担は少なく、スムーズに次の車に乗り換えることができます。
ディーラーで車選びをしていると、営業マンから「下取り車はございますか?」と聞かれた方もいるのではないかと思います。
購入する車が決まると、営業マンは見積書を作成します。お客さんが使用車の下取りを希望すると、査定を行ない、下取り金額を算出します。下取り金額は見積書に記載され、購入金額から差し引かれた形になるので、一見、お客さんにとっては、得した気分になってしまいます。
しかし、ディーラーでの「下取り」は注意しなければなりません。
ディーラーでの車両下取りで2倍の得をするのは営業マン
査定で算出される下取り金額は、買取り専門店等と比較するとかなり安い値段に設定されていることが多いからです。一方で、お客さんの気持ちは購入する新車に向いてしまうので、古い車両の下取り金額については盲点になりがちです。
見積書に下取り金額が記載された状態でお客さんが下取り金額に納得できず、営業マンに不服を申しても上手く丸め込まれてしまうケースもあるでしょう。
新車は気分よく購入したいものですし、高級車両ディーラーでは周囲への見栄が影響したり、一緒に来た奥さんのご意向に左右されてしまう可能性もあります。
この取引をディーラー営業マンの視点で考えると、お客さんが新車を購入してくれた上に破格価で中古車を手に入れたというWアップの営業成果ということになります。。
新車の利益だけでなく、買取った車でも利益を得られるのですが、販売車種によっては、買取った車の方がディーラー的に高利益を得ることすらもあります。
新車購入価格の値引きをダシにした下取り誘因トーク
ディーラーの下取り査定は10年経過した車であれば価値がないと判断されます。
10年超えた車の査定で営業マンは、「本来、買取り金額は0円なのですが、今回はサービスさせて頂いて特別に3万円で引き取らせて頂きます。」など、平然と言ってきます。
あなたが新車を購入する場合、ディーラーで下取り査定を依頼する前に、面倒に感じるかもしれませんが、事前に近所の車買取り専門店やネットの無料査定を受けて査定金額相場を確認してから臨むことを強くお勧めいたします。
その後、ディーラーで査定を受けて下取り金額を聞いてから総合的に検討して下さい。査定金額より下取り金額の方が安価な場合、車買取り専門店に売却することをお勧めします。
後程、詳しく説明しますが、車買取り専門店に売却する場合、愛車の引き渡しを指定した日時に自宅まで引き取りに来てもらうことも可能ですので、新車納車日に合わせれば車が無くて困るようなこともありません。
要は、新車の購入と愛車の売却は別に考えるようにして下さい。
ディーラー下取りにメリットがあるケース
ディーラーへ下取りを出すメリットを生かす例も参考に説明します。
端的に言うと、下取りを条件にすることで、よっぽど車両価格やディーラーオプションなど装備品の大幅値引きが実現し得る場合にのみ、ディーラー下取りにはメリットがあるといえます。
車買取り専門店の査定額が40万円、ディーラーの下取り額が25万円だったとします。このような場合、車買取り専門店に売却した方が15万円高く売却することができますが、あえてディーラーに下取りに出したとします。
ディーラーに下取りすることによって購入車両代金から5万円の値引きしてもらいました。
新車購入時に多数のオプションを装備する場合、オプション品にも値引きが入ります。オプション値引きは営業マンの業績や力量でコントロールできる部分があります。
下取りを条件に車両やオプション品の大幅値引きが実現できれば、結果的にはディーラーへ下取りに出した方が出費を抑えて新車を購入することができます。
ディーラー下取り | 車買取り専門店に売却 | |
愛車査定額 | -25万円 | -40万円 |
車両価格 | 300万円 | 300万円 |
諸経費 | 30万円 | 30万円 |
車両値引き | -5万円 | 0円 |
オプション | 40万円 | 40万円 |
オプション値引き | -20万円 | -5万円 |
合 計 | 320万円 | 325万円 |
ただし、このようなディーラー下取りが有効な例はかなり稀なケースとしてお考え下さい。基本的にはディーラーに下取りに出してしまうと上記比較表よりも低い値で買取られているケースが多いのが実際です。
営業マンに説明するために、上の表のような比較資料を作成しておくと理解が得られたり、値引きの提案をしたり、提案を求めることができるため、スムーズな交渉ができると思います。
スマートフォンの下取りに例えて考えてみる
スマートフォンを購入する場合、携帯ショップで新機種発売時に下取りキャンペーンが行われることがあります。買い替えを条件に使用しているスマートフォンを下取ってくれます。
下取り金額と中古携帯ショップやヤフーオークションの取引相場を比較してみると、下取り金額の方が安いことが分かります。
キャンペーンの特典によっては下取りの方にメリットがあるかもしれません。また、下取り金額は一定であるため、状態が悪いスマートフォンの場合は、下取りに出した方が高く売却できることになります。
以前、新車購入を検討している友人が、インターネットのあるサイトを見ていました。
新車を購入した人が、購入車種、購入ディーラー店、購入金額を公表して、安く購入できるディーラーを比較しているものでした。このサイトを見た人が、同じディーラーで同じ車を購入したのですが、同じ値段では購入できなかったと文句が書いてありました。
担当した営業マン、購入時期、下取りによるサービスなどの可能性があると思います。参考になるようで、参考にならないサイトに感じました。

【ベンツディーラー売買エピソード#1】
以前、私が車に関して無知だった頃、親の知り合いである自動車販売ディーラーの営業マンから新車を購入したことがあります。
この時、愛車を下取りに出す前提で見積書を作ってもらっていました。下取り額は車検満期直前だったこともあり、5万円でした。親の知り合いということもあり、かなり値引きをして頂いた記憶があります。営業マンからこの値引きは地域No.1だと言っていました。
その後、友人に愛車の下取りの話をしたところ、その金額なら、友人が買いたいと言ってきました。営業マンに下取りを取り消したいことを伝えると、下取りが無いとサービスができなくなり支払金額が高くなるから、下取りに出した方がよいと説得されました。
当時は全く理解できなかったのですが、結局、親からも安く買えるなら下取りに出した方が良い説得され、下取りに出したことがあります。

【ベンツディーラー売買エピソード#2】
実家を訪れたときの話です。親が新車購入するため、家族でディーラーに行きました。3月の繁忙期だったため全ての営業マンが接客中でした。
30分以上待っていたのですが、対応できる営業マンが現れないため母親が受付に文句を言って帰ろうとしたところ、引き止められ2階のソファーのある立派な会議室に通されました。
少し緊張しながら待っていると、年配の店員さんがお詫びを言いながら入ってきました。名刺を見ると副店長でした。両親、妻、2人の子供と私の6人で好き勝手なことを言いながら車選びをした結果、上級グレードのフル装備オプションを購入することになりました。
価格交渉の際、副店長は自営業で鍛えた口達者の母親の犠牲となり、なんと50万円の値引きを承諾する(させられる)ことになりました。その後、担当が若い営業マンに変わったのですが、納車の際、副店長から値引きについては絶対に黙っているように言われたことがあります。

【ベンツディーラー売買エピソード#3】
義姉が新車を購入するため、同行することになりました。決算の時期でしたので、オプション品のサービスや値引きもあり、満足できる内容で契約を済ませました。1カ月も経たないうちに義姉の娘さんが就職で車が必要になり、義姉より上級クラスの車を購入することになり、再び、同行しました。
同じ営業マンから2台目の購入ということもあり、決算ギリギリのタイミングだったこともあり、強気の交渉の結果、義姉とほぼ同額まで値引きしてもらったことがあります。この時には、新車の値段が分からなくなりました。
一般的な中古車販売店での下取り

By: Ryan
一般的な街の中古車販売店で車を購入する場合、ディーラー同様、使用車を査定して下取りをしてもらうことができます。査定金額は一般的に、ディーラーよりも高額な査定金額が期待できます。
中古車販売店で査定を受ける前には、他の車買取り専門店で無料査定を受けて同時比較しながら、査定金額を確認することをお勧めします。
中古車販売店の下取り金額と買取り店の査定金額を比較して高額で買取ってくれる方へ売却することが基本ですが、中古車販売店で購入と下取りを同時に依頼することで、下取り額UPや購入車値引きが入ることもあります。
車買取り専門店にベンツ/メルセデスAMGを売却する
愛車のベンツ/メルセデスAMGを少しでも高く売却したいと考えている方は、車買取り専門店で査定をいの一番に受けることをお勧めします。
大手の車買取り専門店の宣伝はTV CM、新聞、インターネットなどでブランドネームが有名になっている業者もあると思います。
車買取り専門店は無料査定が基本です。
査定時間は30分程度。
その後、査定内容や査定金額に関する説明があります。
査定金額に納得すれば、すぐに契約して、その場で愛車を置いて帰ることも可能です。もちろん、指定した日に自宅まで愛車を引き取りに来てもらうことも可能です。入店して1~2時間後には契約が完了する程、スピーディーに車を売却することができます。
愛車を少しでも高く売却するためには、複数の車買取り専門店で査定を受けることで、提示された査定金額を比較して、最高額を提示した業者に買取ってもらう方法が基本になります。複数の業者で査定を受けるため、体力や行動力が必要になりますが、とてもシンプルな方法です。間接的ですが、車買取り専門店同士の価格競争になります。
みなさんは愛車の魅力的を買取り業者にアピールすることが大切です。
車買取り専門店からオークションへと車両は流通
大手の買取り専門業者は全国に店舗を持っており、お客様の車を査定して即金で買い取りが可能です。買い取った車のほとんどはオートオークションに出品されます。
オートオークションではセリ(競り)にかけられた車両が参加企業(中古車販売会社)に次々と買い取られていきます。
買取り業者はオートオークションのデーターベースから査定する車に近い状態の車両検索し、取引情報確認します。セリの落札額をベースに査定金額を算出しています。買取った車はオートオークションに出品し、想定内で落札されると、買取り業者は利益を得ることができます。
従って、巷よく言われる「オークション市場で人気がある車種は高額買取りが成り立ちやすい」というのも当然のこととなります。
オートオークションに愛車を出品する

オートオークション出品票が添付された車両詳細資料
オートオークションに直接車を流通させて現金化するという方法もあります(※後述しますがオークション参加には代行業者の協力が必要です)。
オートオークションは自動車業者が参加できる自動車のオークションです。全国120カ所以上の会場があり、各会場でほぼ毎週行なわれています。参加する業者は開催会場の会員に加入する必要があります。
オークション開催日には多くの業者が会場に集まります。インターネットを経由してセリに参加することも可能なため、会場付近の業者だけでなく、全国の会員業者が参加します。セリは参加者がボタンを押して金額を上げていく仕組みです。
各出品車両にはセリの予定時刻が設定されています。セリに参加できない方のために、セリの開始前に入札額を申請することも可能です。このようなシステムになっているため、1台あたりのセリの時間は10秒程度で行うことができます。大きな会場では出品台数も多いため、セリの予定時間も遅れることがあり、深夜に及ぶことも珍しくはありません。
また、オートオークションに参加する場合、出品者には出品費用、落札者には落札費用、車両を移動するための輸送費用などが必要です。
オートオークションに出品される車両はディーラーや買取り業者などが、お客さんから買い取った車です。会場ではプロの査定士が出品車両を入念にチェックし、車両の状態が記載された出品票が作られます。オートオークションに参加する業者は出品票からターゲットとする車両を探し、価格を決めて入札します。
出品車両は軽自動車、高級車、トラック、スポーツカーなど公道を走行できるほとんどの車です。状態も様々で新古車から修理が必要な車、数十年前の古い車、走行不可能な事故車など様々です。個人が使用していた車の状態は様々であるため、相場を作るのは非常に困難です。
オートオークションで入札する業者は主に中古車販売業者です。入札価格は過去の取引情報、中古車販売相場、車両の状態、装備されているオプション、人気、販売時期などを考慮して決めます。
具体的なオークションへの出品方法
先にも触れたように、一般の人がオートオークションに参加することはできませんが、代行業者に依頼する方法があります。代行業者は個人経営されている方がほとんどですが、ネットで簡単に見つけることができます。

オークション代行業者の例(https://www.car-auc.jp/)
代行業者にオートオークションの出品を依頼する場合、代行業者への手数料、出品費用、輸送費などの諸費用が発生します。このような費用を差し引いても買取り業者の査定金額を上回る見込みがあるか計算してから代行依頼を出します。
そのためにも買取り専門店で査定を受けて相対的な査定金額を確認するのは、ここでもまず最初にやっておくべきタスクになるでしょう。
また、オートオークションに出品しても必ず落札されるとは限りません。入札数が0で終了したり、入札があっても希望金額に達しないで終了したりすることも考えらます(このような場合は再出品となります)。
オートオークション代行業者 | 所在 | URL |
カーオークション.jp | 東京都港区 | http://www.car-auc.jp/ |
オークション大王 | 東京都新宿区 | https://www.auction-daio.com/ |
くるまオークションドットコム | 愛知県名古屋市 | http://www.kuruma094.com/auction06.html |
オークサポート | 千葉県浦安市 | http://www.aucsupport.com/top.aspx |
尚、代行業者もオートオークションに参加しているので、出品だけでなく、車両購入目的による入札をすることもできます。落札手数料はかかりますが、業者価格で車を購入可能です。
ただし、出品票を頼りに目的の車両探すため、実際に車両を目で見ることができず、保証もなく、整備されていない状態の車両が届くなどのリスクもあります。
個人売買

By: MIKI Yoshihito
愛車を少しでも高く売却するための一番の最適な方法は、中間マージンを除く形で、愛車を評価してくれる人に直接販売することです。
しかし、愛車を適切な価格で評価してくれる人を探すことは容易なことではなく、個人で使用していた車を保証もなく購入した人も大きな不安を抱えるでしょう。
個人売買の方法としてヤフーオークションに出品する方法があります。
車を出品する場合、写真撮影、説明文の作成、価格設定などを行ない、出品システム利用料(3,024円)を支払って出品します。出品期間は最大2週間です。落札者なしの場合、再出品になります。(再出品設定した場合1回のみ) 興味を持った人が現れると、問い合わせに応じたり、現車確認に対応したりする必要もあります。
取引時には、契約書の作成、代金の受け取り、車両や名義変更書類の引き渡し、名義変更の確認など行なう必要があります。
また、かなり低額な設定をしないと入札されていないのが実情ですし、車の個人売買は手続き方法など未経験の方にとっては非常に面倒な作業です。
個人売買への出品を希望されている方は、ここでもまず、車買取り専門店で査定を受けて頂きたく思います。買取り店で提示された査定金額である程度納得できるのであれば、こちらで売却されることをお勧めします。
複数の買取り店で提示された査定金額が全く納得できない場合にのみ、ヤフーオークションなどを利用した個人売買にチャレンジしてはいかがでしょうか。
チューニングや改造を施した車の場合、高額なパーツを装着していても買取り店の査定で評価が得られず、改造費用の一部程度の査定金額しか提示されないかもしれません。
愛車と同じような仕様の車が出品されている可能性もありますので、出品前には同じカテゴリの出品状況、落札価格などを確認しておきましょう。
また、過去にオークションで取引された情報を確認できるオークファンというサイトがあります。ヤフオク、モバオク、(楽天)で落札された結果を確認することができます。
出品期間中、真剣に検討されている方からの質問には誠意を持って回答すべきですが、値下げ交渉、分割支払い、車の交換といった対応が煩わしい質問も相当数あります。
このような質問には親切心を持たずに、キッパリと断るようにして下さい。
また、評価が低い方への入札を制限したり、説明文に「外国人、業者との取引はしない」と記載したりするなど自己防衛をしてトラブルから回避するようにして下さい。
契約時には契約書を交わし、支払い方法、名義変更の期限、引き渡し後に発生した故障の責任は負わないなど、引き渡し後にトラブルが発生しないようにも注意が必要です。
ヤフーオークション以外では、下記のような掲示板サイトでは手軽に無料で掲載することができます。閲覧者が少ないですが、興味を持ってもらった人が見つかればラッキーです。


個人売買~筆者の体験2~
以前、筆者がヤフーオークションでベンツCクラスを出品したことがありました。
現車確認に来て、気に入ってもらい、そのまま契約。遠方から来られた方だったので、そのまま車両に乗ってお帰りになりました。
翌日、支払金額が銀行口座に振込まれたことを確認したので安心していました。
しかし、名義変更後、車検証のコピーを送ってもらう約束をしていたのですが、期限を過ぎても送られてきません。
あわてて連絡をすると、「仕事で忙しいため、もう少し時間を頂きたい」とのことで1カ月ほど延長したのですが、約束の期限が来ても連絡がなく再び連絡を取ったものの、何度連絡してもメールの返信はなく、ついに携帯にも出なくなりました。
動揺した私は急いで印鑑証明の有効期限(発行から3カ月)が経過した時点で管轄の陸運事務局に問い合わせたところ、Cクラスは筆者の名義のままでした(名義変更は行われていませんでした)。
しかしその後驚いたことに、警視庁放置駐車対策センターからCクラスの駐車違反金の納付書が私に郵送されてきました。
納付書同封の弁明書に経緯を書き、契約書のコピーなどを送付して対応せざるをえませんでしたが、結局その後も購入者とは連絡は取れませんでした。
自動車相談所、陸運事務局、警察、弁護士に相談したのですが、解決につながる回答は得られません。
一方的に車両登録抹消手続きをすることも考えたのですが、事故を起こされてしまうと、所有者にも責任を負う可能性もあります。簡易裁判も勧められたのですが、時間や費用をかけることが馬鹿馬鹿しく感じました。
相談した弁護士からは、4/1までに名義変更を完了しないと、筆者に自動車税の支払い通知が届いてしまうため、その前に解決させる必要があるとも言われました。
このままでは解決しないと思い、購入者の自宅に直接行ってみたのですが、空き部屋です。近所の方からその方の親戚の所在地が判明し、経緯を説明して現在の本人住所を何とか聞くことができました。
教えてもらった住所に行くと借家にCクラスが停まっていましたが、当人不在だったため、2時間程待ったものの不在のまま。仕方なく置手紙をして帰りました。
その晩、またも電話をしたのですが応答がなく、メールでこれから契約者の家に言って直接話をさせてもらう内容を書いたところ、半年ぶりに返信がありました。
電話での会話には応じないため、メールのやり取りで印鑑証明の返還、新たな印鑑証明の発行費用の振込、名義変更期限の設定、変更後の車検証コピー送付、期限を過ぎた場合は抹消手続きをする約束に何とかこぎつけることができた次第です。
約束の期限が経過しても車検証のコピーは届きませんでしたが、確認したところ名義変更は行われました。
しかしその後また、再び警視庁から2回目のCクラスの駐車違反金の納付書が郵送されてきたのにはあきれてしまいました。
今では笑い話ですが、個人売買される方は、筆者のようにならないように十分気をつけて下さい。
どの販売方法にしても、買取り専門業者と相対比較させることが大事
車種モデル問わず、ベンツ/メルセデスAMGラインナップの車ならば、オーナーにとっても思い入れの深い「出来のいい車」だったことが大いに予想されます。
大事な車両をできるだけ高額で買い取ってもらうためには様々な方法があるものの、どの手法にも共通して言えるのは、買取り専門店など相場が分かりやすい売り先を軸にしつつ、相対比較をして最も高額を出してくれる先に販売をするという共通点があるので、その点だけは忘れないようにお願いいたします。
以前、筆者は自動車競技(ラリー、ダートトライアル)に参加していました。ナンバー付きの車両ですが、競技向けのため、車内はカーペットやリアシートなどの装備を外し、ロールバーを組み、足回り、駆動系などを交換して多額の部品を装着した車両を個人販売しました。競技や練習では林道、砂利、土、雪などのコースを走っていましたので車両のキズ、ヘコミは多数ありました。
競技車両は使用感がある分、高額の販売金額は提示できないものの、競技参加者にはプレミア評価が得られるため、ある程度納得できる範囲で売却が可能でした。
ノーマル車から競技車両を製作することを考えると、割安感が伝わるのでしょう。大会のチャンピオンマシンともなれば箔が付いて高く売却できます。
このように、個人売買の場合には、愛車そのものが持つ独自の価値観を理解できる購入者を探し出すことが、難しくもあり、大切でもあるポイントとなっています。