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水没車・冠水車に自動車保険(車両保険)は支払われるのか?

格安自動車保険
朝日新聞デジタルより引用(https://news.yahoo.co.jp/media/asahi)
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世界的な異常気象が原因なのか、日本でも毎年のように各地で異常なゲリラ集中豪雨による水害が発生するようになりました。2020年も熊本県の球磨川氾濫を中心とする水害が発生し、多くの人が罹災。膨大な数のクルマが水没してしまいました。

実際の車両の水没被害、冠水被害にあってしまった場合、その損害額は自動車保険の車両保険でカバーされるのでしょうか?

この記事を書いた人
MuraiHazime

保険業界に長く携わり主に自動車保険販売に携わる。その後は税理士事務所に勤務。豊富な保険、税務の知識を生かし、顧客に節税や保険で得する方法を指南中。

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まず結論:車両保険で水没被害の多くは補償カバーされる

結論から言いますと、多くの場合において、水没車・冠水車の被害額の多くがカバーされることになります。ただし、自動車保険で「車両保険」に加入している場合のみの場合です。

車両保険の補償範囲については、車両が破損されることになったその原因別に「一般条件」「車対車」「限定危険」といったように分類がされていますが、どういったタイプでも台風やゲリラ豪雨による水害についてはカバーされていることが殆どです。

車両保険がエコノミーの場合、津波による水没被害は注意

ただし、保険のタイプが「エコノミー」などの比較的安い保険料コースの場合は、津波等による水没被害が保証されないケースもありますので、ご自身が加入されている保険内容をもう一度チェックしてみる必要があります。

また、一般的な台風やゲリラ豪雨による水没冠水はカバーするものの、地震・津波・火山噴火を原因とする場合は特約付帯が必要なケースが多いので、やはりチェックが必要です。

損保ジャパンより(https://www.sompo-japan.co.jp/kinsurance/automobile/thekuruma/sche/recom_m/)

車両保険のエコノミータイプは意外と使える
皆さんは任意保険の車両保険は、2種類あるということをご存知でしょうか。 ほとんどの事故などを補償する「一般タイプ」と、車同士の事故や災害などを補償する「エコノミータイプ」に分かれています。 補償する範囲が違うので当然掛け金も異な...

保険金を受け取り時の等級ダウンは「1等級ダウン」で済むケースあり

一般的な事故で自動車保険を使った場合、3等級ダウンというのが共通認識だと思いますが、水没・冠水による被害においては1等級ダウンのみで済むケースがあります。これは水没・冠水被害に事故あり割引率が適用されることになったからとされています。

簡単に言うと、車両を走行した際に水害にあったケースは3等級ダウンですが、車両を操作せずに駐車したままの状態だったときに水害にあった場合は1等級ダウンで済む、ということになります。

ただし、1等級ダウンに加えて1年間の事故あり割引率(事故あり係数適用期間)が適用されることになるので、不運にも水害をこうむってしまったあとは保険料金が割り増しになってしまう期間があることも、併せて知っておきましょう。

事故あり割引率表の例

出典:ソニー損保(https://faq.sonysonpo.co.jp/faq_detail.html?id=87)

では、どういった水没関連被害に関して、車両保険はカバーしてくる?

1.レッカー代金:車両が水没したら…とにもかくにもレッカー

実際に自分の車が水没してしまったならば…多くの場合でエンジンがかからないので自力での走行が困難となり、とにもかくにもレッカー移動させなければ話が始まりません。ここでレッカー代金が1万~数万円負担になってきます。

レッカー代金そのものは車両保険ではなく、元々の自動車保険に付帯するロードサービスや、付帯契約でのロードサービスが補償をする範囲に留まってくるでしょう(従って、レッカーにまつわるロードサービスは間違いなく保険会社選びの際には最重要視すべき項目の1つです)。

自動車保険のロードサービス比較 - どの保険会社が一番お得?
今や車の任意保険には当たり前のように付いているロードサービスも、各保険会社では様々な特徴を出してお客様獲得への材料としているようです。 しかし、ロードサービス事業は24時間365日の体制を維持しなければならないため、一部の保険会社では...

危険!水没車のエンジンをかけるのは絶対に避ける

エンジンの吸気系から水が浸入した場合に、エンジンは全損する場合が殆どです。その際、電気系統が漏えいして車両火災の恐れがあるため、例え水害後に車両が乾いた状態であっても、エンジンをかけることは絶対に避けてください。大変に危険です。

バッテリーターミナルを外しておくと安全

もし愛車のバッテリー位置をご存知の場合は、整備工場に出すまでの間、バッテリー上のマイナスターミナルを外しておくと火災を防げて安全です。

2.車両修理代

心配になるのが車両の修理代がいくらですむのか?という点でしょうが、大まかに判断するには2つの判断基準があります。1.水位がドア下を超えたか超えないか?(シート下まで浸水したかどうか)2.エンジンに浸水したかどうか という2点です。

1.水位がドア下を超えたか超えないか?(シート下まで浸水したかどうか)

まず初めに、水が車両のドア下の高さを超えてしまい車内に浸水したかどうかで修理代金が変わってきます。

具体的には、車内浸水がない程度だったら清掃と整備点検で問題なく車両を使用継続できますので、コストも外装の傷(もしあるなら)などの修復で済みますので数万~10万円以下の低コストで事が済むはずです。

しかし、ドア下の高さを超える水位の水害に遭遇し、車内にまで水が浸水している場合(シート下にまで水が浸ってしまった場合)、電気系統の配線パーツや内装そのものがダメージを負ってしまっているケースが考えられます。

その場合は間違いなく50万円前後(国産車)の修理費用が掛かってくることが予想されます。高級輸入車の場合は200~300万円も実費で必要となるケースが考えられますので、保険会社次第によって対応そのものが変わってきてしまう可能性があります。

2.エンジンに浸水したかどうか

2番目の基準はエンジン浸水の可否です。車の心臓部ともいえる高コストパーツであるエンジンに水が浸水したかどうかは、修理費用を最も前後するポイントといってもいいでしょう。

近年の電気自動車でもモーターが浸水してしまったかどうかは大きなポイントとなります(ただし電気自動車は従来型のエンジン自動車よりもコンピューター制御された部品が多く、水害には比較的弱いので全損の可能性がより大きくなるでしょう)。

エンジンルームへの浸水がない場合

エンジンそのものが水没を免れ、内外装が汚損されるくらいの被害程度だった場合は、修理代が保険金額で賄える場合のみ問題なく修理をしてもらえます。

ただし、契約した車両保険金額の上限を超える汚損が出てしまった場合は、全損扱いとして処理されることになるでしょう。

エンジンまで水没・冠水した場合

恐らくエンジンが不動状態になり、修理そのものが不可能となってしまう公算が大です。その場合はまず全損扱いとなってしまうでしょう。

実際にエンジンルームに届くほどの水位があった場合、エンジンそのものだけでなく内外装や他のパーツ破損も十分に考えられますので、膨大な修理コストが必要になります。

その点から言っても全損扱いとされてしまうのは致し方ないかと思います。

これって水没・冠水被害として考えられる?

完全に水没したケースではなくとも、台風や防風などを理由に車が横転してしまったり、土砂崩れに巻き込まれてしまった場合には水没・冠水と同様に車両保険がカバーしてくれます。

  • 暴風で倒木、煉瓦、岩などが飛んできて車両にぶつかり破損した
  • 暴風等で車が横転してしまい車両破損した
  • 豪雨で発生した土砂崩れに車両が巻き込まれた
  • 機械式駐車場に浸水して被害を受けた

こういったケースは問題なく保険会社に相談できると言えます。

災害救助法が適用される被災者になってしまった場合

近年は局所的な台風やゲリラ豪雨等による被害を災害救助法という法律で政府が被害認定するケースがしばしば見られます。

車両の水没・冠水原因が災害救助法に認定された自然災害だった場合、自動車保険料の支払いについては一定期間猶予をもらえるケースなどが保険会社によりアナウンスされることが多くなっています。

各自ご契約の保険会社のウェブサイトを早々にチェックしてみるべきでしょう。

災害救助法

「災害に際して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に、必要な救助を行い、災害にかかった者の保護と社会の秩序の保全を図ることを目的」とした法律。(災害救助法第一条)