自動車を所有していれば、必ず避けては通ることができないもの。それが車検です。
国が定めた安全基準、正確には保安基準に適合しているかを一定の期間を設けて確認することであり、自動車を使用する上で最低限の安全を確認すること。
必要であることは誰しもが認識していることですが、その出費は決して無視できません。
また、手間がかかるというのもユーザーにとっては手痛い要因になります。
しかし、いつも訪れているガソリンスタンドで車検を行えば、高額な費用はもちろん、手間を省くことが可能です。
今回はそんなガソリンスタンドの中で大手として有名なガソリンスタンドであるエッソ・モービル・ゼネラルで行われている車検の内容や、特徴などを紹介していきます。
エッソ・モービル・ゼネラルの会社概要

引用:http://www.emg-ss.jp/
エッソ・モービル・ゼネラルは元々、独立した会社でしたが、各社は統合や改組などを経て、2016年現在、日本では、東燃ゼネラルグループが運営しています。
また、2017年にはENEOSを展開するJXホールディングスと株主交換を行ってJXホールディングスが「JXTGホールディングス」に、東燃ゼネラル石油はJXエネルギーは吸収され「JXTGエネルギー」に改称される予定です。
1998年に消防法改正によってセルフサービスのガソリンスタンドが解禁となると、Expressという名のセルフ式ガソリンスタンドを展開し、1,100店舗のExpressや系列給油所を合わせ、全国に3,400か所を超える拠点を展開しています。
また、ドトールコーヒーショップやセブンイレブンを同じ敷地内に併設する新しいタイプのガソリンスタンドを展開するなど、給油以外でも利用できるガソリンスタンドとして注目されています。
元売企業情報
名称 東燃ゼネラル石油株式会社
所在地 東京都港区
ガソリンスタンド数 3,481店舗(2015年時点)
Drivers’Link(ドライバーズリンク)車検

引用:https://www.emg-ss.jp/car-care/drivers-link/car-inspection/
エッソ・モービル・ゼネラルでは、車検、板金、ボディーコーティングなどを包括的にサポートするトータルカーケアサービスを、各分野の専門工場と提携することで、Drivers’Link(ドライバーズリンク)として展開しています。
ここからは、ドライバーズリンク車検について詳しく見ていきましょう。
低料金設定
ドライバーズリンク車検は、軽自動車、5ナンバー、3ナンバーと大きさが違っていても、一律22,000円(税込み)というわかりやすく低料金の価格設定となっています。
また、車検を通す上で必ず行わなければならない整備と、車を安全に維持してくために必要な整備を分け、しっかりとユーザーに説明し、了承を得られた部分のみの整備を実施するため、その分リーズナブルな車検が実施できるのです。
利便性と信頼性の両立
エッソ・モービル・ゼネラルのガソリンスタンドには国家資格整備士が在籍するところも多くありますが、ドライバーズリンク車検では、提携の整備工場に依頼し、点検や整備が行われます。
そして提携の整備工場は、大手損害保険会社の指定を受けていることを条件にしているため、整備工場としての施設や技術、スタッフなど、高い信頼性を確保した工場ばかりです。
さらに、これらの提携工場は陸運支局の指定工場のため、工場内ですべてを完結することができます。
また、愛車を綺麗に保つためのボディーコーティングや、気になっていたちょっとした傷のリペア(修復)などを一緒に、ワンストップでお願いすることも可能です。
このようにドライバーズリンク車検は、選び抜かれた整備工場でのバラつきのない安定した車検整備の安心感と、車検のタイミングでいろいろと相談できてしまう利便性を兼ね備えています。
基本はしっかり抑えた低価格
車検の際、自動車それぞれのコンディションによって追加の整備が発生してしまうのは致しかたないことですが、整備を行った箇所に対しては6か月10,000kmの整備保証が付きます。
また、代車の用意や、立地によっては自転車等を用意している店舗があり、地域やユーザーに合わせた対応を行っているのも特徴です。
納車や引き取りを行わず、店頭持込や店頭での納車を基本とすることや、車検を希望されているユーザーと整備工場とのスケジュール調整など、きめ細かな対応をすることも、低料金を実現する一つの要素になっています。
古い車にこそ便利
エッソ・モービル・ゼネラルをはじめ、ガソリンスタンドに車検を出す一番の魅力は何と言っても、いつも行っているという気楽さと利便性です。
特に中古車で購入した方や、新車保証が切れた7年目以降の車検を向かえる方などは、ディーラーとのつながりも薄くなりつつあります。
つまり、いつも行っている慣れたガソリンスタンドが、ディーラーや行きつけの整備工場の代わりとなる可能性を秘めているのです。
エッソ・モービル・ゼネラル車検の車検基本料金

引用:https://www.emg-ss.jp/car-care/drivers-link/car-inspection/
エッソ・モービル・ゼネラルで行われているドライバーズリンク車検は、一般的なディーラーと比較してどの程度の金額差があるのか、具体例をもとに見ていきましょう。
※例:小型自動車(~1.0t未満、ヴィッツやフィットなど)、での比較です。
国産ディーラーA 車検基本料金
24ヶ月点検基本料金・・・¥17,280
継続検査料・・・¥10,800
手続き代行料・・・¥9,720
合計・・・¥37,800
国産ディーラーB 車検基本料金
24ヶ月点検整備・・・¥30,240
保安確認検査料・・・¥6,480
検査代行手数料・・・¥2,160
合計・・・¥38,880
ドライバーズリンク車検 C店 車検基本料金
車検基本料・・・¥ 22,000
合計・・・¥ 22,000
エッソ D店 車検基本料金(指定工場)
車検基本料・・・¥ 16,200
検査更新料・・・¥9,800
合計・・・¥ 26,000(割引特典最大適用時¥9,800)
モービル E店 車検基本料金(認証工場)
車検整備料・・・¥11,919
合計・・・¥11,919
抽出した国産ディーラーの価格は首都圏にあるディーラーで、価格的にはごく一般的な料金です。
対してエッソ・モービル・ゼネラルで行われている料金は安いのは当然として、若干のバラつきが見られます(ウェブサイトでは国産車22,000円(税込)、輸入車32,000円(税込)の一律料金となっていますが、地域により価格差が実際はあるとのことですから、注意してください)。
ドライバーズリンク車検については全国均一価格ですが、ドライバーズリンク車検を導入していないガソリンスタンドも、まだまだ多いです。
もともとエッソ・モービル・ゼネラルは、それぞれ独立したブランドで、全国には昔から地元の企業や商店が経営しているガソリンスタンドが多くあります。
そういったガソリンスタンドは地元に根付き、地域に愛され経営している場合がほとんどで、例え基本料金が安くとも、車検についても独自色を大切に貫き通しているのです。
あまりにも安い金額設定では逆に不安に思い、敬遠されることもあります。
しかし、地元に根付いた経営がなされているガソリンスタンドや整備工場であれば、ユーザーも工場もお互い気兼ねなくしっかりとした相談がしあえるため、あまり心配することはありません。
もしも何か不安な点があれば、気軽に相談してみることをオススメします。
まとめ – 新しい時代のガソリンスタンド車検

引用:https://www.esso.ca/~/media/amer/
私の住む町には、2000年になる前までゼネラルのガソリンスタンドが2件もありました。
現在そのうちの1件は跡形もなくなり、1件はドトールコーヒーショップを併設したExpress(セルフ式)として今も営業しています。
2001年あたりをピークとして年々ガソリンの需要は低下し、日々石油業界は変化し続けているのです。
また、90年代後半から2000年頃まではガソリンの価格が最も安く、私個人の記憶での最安値はレギュラーガソリンが1リッター税抜き76円という時代もありました。
しかし、当時の話をガソリンスタンド経営者の方に聞いてみると、「売れば売るほど赤字」だったそうです。
そんな最安値の時代を終え価格が上昇し、さらには97年に消費税が3%から5%に増税され、そして地球温暖化などの国際的な環境意識の上昇によるエコ意識など、2000年以降のガソリンスタンド業界を取り巻く状況は厳しくなっています。
そんな中、道路交通法の一部規制緩和として提唱された「ニューサービス車検」の登場しました。
これにより、今まで黙っていても収益が見込めた車検から、しっかり集客し顧客にとって満足度の高い車検を提供することが求められるようになり、各ガソリンスタンドでは新たな車検を打ち出すようになったのです。
本当にきめ細かい対応というのは、地域に根差し、行きつけのガソリンスタンドでなければ難しいかもしれません。
しかし、エッソ・モービル・ゼネラルのドライバーズリンク車検は、新しい形の「行きつけ」になれる可能性を秘めています。
こうした新たな行きつけを求めているのであれば、一度スタッフに話を聞いてみるのもいいかもしれません。