ダイハツ車に乗っている方で車検を受けようと考えている場合、まず依頼先の候補に上がるのは購入した店舗か、近所のダイハツディーラーだと思います。
けれどディーラーの車検には、どうしても高くなるというイメージが否めません。
そのせいで、ディーラーでの車検を躊躇している方もいるのではないでしょうか?
しかし、ディーラーの車検が他の整備工場などと比べて高いのには、相応の理由というものがあります。
その点を理解すれば、きちんと納得して車検を通すことに繋がるというものです。
そこで今回は、ダイハツ系列ディーラーでの車検の詳細と、実際の相場について紹介していきますので、ディーラーで車検を受ける方は参考にしてみてください。
ダイハツの車検への取り組みと考え方
自動車メーカーにとって大切なアフターサービスは数多くありますが、中でも一般ユーザーの関心が最も高いのが車検です。
まずは自動車メーカーダイハツとしての車検への考え方、取り組み方について見ていきましょう。
ディーラーならではの信頼と安心
ディーラーに車検を出す最大の理由は、ディーラーならではの専門性がもたらす安心感です。実際に、ダイハツには独自の技術認定制度があります。
入社直後から始まる接客や、基本作業・点検作業のサービス技術検定5級から、高難度の特殊機構の構造と作業を理解し、車両の総合判断ができる1級へとステップアップしていく教育プログラムを用意。
そうしてダイハツ社のプロとして教育を受けたサービススタッフが、点検や整備作業を行います。
また実際の整備に携わる整備士以外のフロントスタッフにも、サービスフロント検定が設けられるなど、教育は充実。安心して納得の車検を受けられる体制が整っています。
ダイハツ車専用機器による診断
今や軽自動車といえども、ブレーキ補助システムやアイドリングストップ、高度な制御技術を用いた低燃費性能などはもちろん、車内装備に至るまで普通車と遜色ないレベルが求められます。
ダイハツ車専用に開発された診断機を使って各システムを的確に診断し、迅速に整備を行うことは、今の時代の軽自動車にも大切なクオリティーの一つであり、スピーディーで確実な車検には欠かせません。
ワンダフルパスポート
ダイハツには日頃のメンテナンスや、定期点検などがセットになったメンテナンスパックを用意されています。
このパックには、新車購入時はもちろん、初回車検から入会できるコースや、ダイハツ車以外でも入会できるコースなどがあり、定期点検時期の通知もあるため、うっかり点検時期を逃す心配もありません。
また、点検作業はダイハツ車の技術認定を受けたサービススタッフが行い、エンジンオイルなどの消耗品もお得な料金で受けられるので、車にあまり詳しくない方や、車のことにあまり気を取られたくない方などにオススメです。
ダイハツ延長保証プラン
新車で車を購入した場合、新車から3年60,000kmの一般保証と、5年100,000kmの特別保証がメーカー保証として付いています。
このメーカー保証は、期間や距離が超えると保証が切れてしまえば当然、修理費は実費です。
しかし乗用車については新車購入時、または初回車検時に加入することで通常3年60,000kmで終了する一般保証を、2回目の車検まで延長できます。
また、2回目の車検には一般保証と特別保証を最長7年距離無制限にすることができ、万が一の故障のときも安心です。
各ダイハツ系列ディーラーでの違いは?
ダイハツ系列ディーラーは、メーカー直系はダイハツ店しかなく、他メーカーに見られるチャンネル販売は行われていません。
地域による違い
全国のダイハツ系列ディーラーの車検基本料金を比較してみましょう。下記の比較は、車種をムーブ、新車1回目の車検、基本料のみとしています。また、金額は公式HPに記載のある概算のため、装備やグレードにより金額が変わる場合がありますのでご了承ください。
秋田ダイハツ販売
車検24ヶ月定期点検・・・¥14,040
総合検査料・・・¥7,020
代行手数料・・・¥8,640
合計・・・¥29,700
ダイハツ千葉販売
定期点検・・・¥16,416
検査器機による検査・・・¥9,504
検査代行料・・・¥10,800
合計・・・¥36,720
富山ダイハツ販売
24ヶ月法定点検料・・・¥17,820
保安点検検査料・・・¥7,560
車検手続代行料・・・¥13,500
合計・・・¥38,880
ダイハツ広島販売
定期点検・・・¥16,200
検査機器による総合検査・・・¥8,640
検査代行料・・・¥12,960
合計・・・¥37,800
鹿児島ダイハツ販売
法定24ヶ月点検費用・・・¥18,144
継続検査料金・・・¥5,400
検査手続代行手数料・・・¥8,640
合計・・・¥32,184
各ディーラーの公式ホームページに記載された料金表のうち、共通する項目のみを抽出し、比較してみました。
一番割安な金額設定だったのが秋田ダイハツ販売、一番割高だったのが富山ダイハツ販売となり、その価格差は9,000円と大きくなりました。
また、一番割安だった秋田ダイハツ販売の基本料金表は非常にシンプルで、車にあまり詳しくない方にも分かりやすい料金体系となっています。
ダイハツ系列ディーラーの特徴
ダイハツ系列ディーラーの情報を見ていくと、ある特徴が見えてきました。それは、各ディーラーとも独自色が色濃く出ているということです。
ダイハツのメーカーホームページには掲載されていないサービスが各ディーラーにも設定されているのをはじめ、“60分車検”や“1日車検”などの時短メニューはもちろん、早期割引の特典として、食器用洗剤やBOXティッシュのプレゼントなど、その種類はとても多く、ユニークなサービスを目にすることが少なくありません。
サブディーラーの存在
ダイハツやスズキが、トヨタ、日産、ホンダなどのメーカーと大きく違う点は、業販店や副代理店といった、通称“サブディーラー”と言われる存在です。
サブディーラーとは、自動車メーカーの看板を掲げている中古車販売店や、自動車修理工場のことを指します。
特に軽自動車をメインとして多く扱うダイハツとスズキにとって、サブディーラーの存在はかなり大きく、直系のディーラーで販売する新車台数より、サブディーラーでの販売台数の方が多いほどです。
そして、ダイハツのサブディーラーの中には、お店の規模から外観に至るまで、メーカー直系ディーラーと見分けがつかない販売店も存在します。
またメーカー直系ディーラーはいくつかの地域を跨ぐような形態は存在せず、各都道府県に必ず1社は存在し、各地域のサブディーラーへの卸しや統括業務を担っているため、同地域内にメーカー直系ディーラーと複数のサブディーラーが存在していることは、決して珍しいことではありません。
このサブディーラーの強みはなんといっても、メーカーに縛られない自由度です。
メーカー直系ディーラーにはできないサービスや割引を用意していることも多いため、もしダイハツの看板を掲げているディーラーが近くにあるならば、双方の比較をすることで、よりお得で安心の車検を受けることができます。
まとめ

引用:http://www.daihatsu.com/jp/facilities/tokyo.html
ダイハツの車検は先述したとおり、サブディーラーの存在によって金額やサービス面などが大きく異なります。
技術レベルに若干の差は存在しますが、それでも安心して点検を任せられることに変わりはありません。
今の軽自動車も最新技術を駆使した作りになっていますので、専用の機材を備えたディーラーでしっかりと点検してもらえば、安心して車に乗り続けることが可能ですので、是非とも検討してみてください。