自分の愛車を高く売りたいと思った時、あなたは最初に何をしますか?恐らく近くの買取店へ持っていくか、ディーラーへ下取りに出すかと思います。しかし、それでは高額査定は見込めません。少しでも高く買い取ってもらいたいのであれば、先にやっておくべきことがあります。それは、買取相場の調査です。
なぜ買取相場の調査が高額査定において重要かというと、目安となる金額を知っておいれば、駆け引きの材料として使えるからに他なりません。もし知らなければ知識のなさを逆手に取られ、査定士の話術に乗せられて安く買い叩かれてしまいます。
だからといって、目安となる金額をどのように調べるればいいのか分からないと、どうにもなりません。そこで今回は、査定時に目安となる買取相場の調査方法について紹介していきます。いろいろな調査方法を知っておくと、査定時もギリギリの交渉ができるようになりますので参考にしてみて下さい。

中古車軽自動車の評価に関わる条件
中古軽自動車の評価は、主に下記の要因が関与してきます。
・年式
・走行距離
・状態
・ボディカラー
・オプションの有無
以上が中古軽自動車の評価に関わってきますが、これ以外にも関与してくる条件があります。
・中古車市場の人気
・市場での流通量
・季節性の変動条件
それでは中古軽自動車の評価に関わる条件について、詳しく見ていきましょう。
年式
一般的に、軽自動車の価値が下がる目安は5〜6年とされています。しかしながら、人気のある車種や季節性の加味がされれば、5年を超えていても高額で売却も可能です。

走行距離
軽自動車の走行距離の目安は5万キロです。5万キロでギリギリ売値がつくとされていますが、実際はそんなことありません。現行で人気の車種や、絶版モデルの中でも人気の車種であれば、5万キロ程度で価値がなくなるようなことはないです。
もし過去に上記のような車を、走行距離が5万キロであることを理由に安く買い叩かれていたら、買取店にしてやられてしまっています。買取店の言うことを鵜呑みにしてしまうと起こりうるケースですので、十分に気をつけて下さい。

状態
主に外装や内装の状態です。外装がボコボコの車と目立つ傷もない車や、煙草のヤニがこびりついた車と、内装も外装も綺麗な車では価値が断然、異なります。普段の使い方で改善できることなので、気をつけておいたほうが無難です。
ボディカラー
ボディカラーも重要なポイントです。全車種で共通する人気色は白(パール)、黒ですが、車種によっては定番色のほうが人気がある場合もあります。例えば、スズキのハスラーはオレンジが人気ですので、必然的にオレンジは他色より高額で買い取ってもらえる可能性が高くなるというわけです。
オプションの有無
オプションと言ってもいろいろなものがありますが、代表的なモノはナビなどの定番装備です。ナビがあるのとないのでは、評価に大きな差が出ます。特に現代の車はナビが装備されていて当たり前というぐらい普及しているので、ない場合は相応の減額を覚悟した方がいいでしょう。もちろん、他の装備も同じです。
以上の5項目が大きな基準となりますが、ここへさらに中古車市場の人気、市場での流通量、季節性が加味されていきます。
中古車市場の人気
要するに需要と供給のバランスです。中古車市場で人気があるということは、それだけユーザーからの需要が多いということになります。買取店としては再販する際、これ以上に売りやすい条件はありませんので、何としても買い取りたいわけです。
そのため目安となる5年や5万キロを超えても、十分に高額査定が期待できます。一例を挙げると5万キロを少し超えたホンダ・N-BOXが、100万以上で売却できたという実例があるので、基準はあくまで基準でしかないということは覚えておきましょう。


市場での流通量
市場での流通量は、市場での人気と比例しています。人気車種は需要も多いので、市場での流通量は盛んということです。
季節性
季節性も、需要と供給に大きく関係しています。これから冬に入るとなれば四駆や本格SUVを求める人は増えますし、春先にはオープンカーやスポーツカーを求める人が増えるため、需要が少ない時に売却してしまうと安く買い叩かれてしまうわけです。
軽自動車の場合、年間で一番需要が高まるのは3月ですので、1〜2月に売却すると高く買い取りをしてもらえる可能性が高くなります。決算期である3月に、売れる車を一台でも多く確保しておきたいからです。なので、多少無理をしてでも積極的に買い取りを行ってきます。
この他にも、モデルチェンジがあると相場は一気に崩れ買取り価格は暴落します。現行モデルから新しいモデルに乗り換える人が増えるため、中古車市場には一気に旧モデルが増えるからです。となると、供給過多となるので相場にも影響を与えます。


買取り相場を調査する
さて、買取り相場がどのような要素で決まるのかについて紹介してきましたが、ここからは肝心の愛車の買取り相場の調べ方について調べていきましょう。
ここでは大きく分けて3パターン紹介していきます。
中古車販売店の販売価格から推測する
中古車販売店で店頭販売されている車の価格は、現在の中古車相場を測る目安でもあります。全てがそうとは言い切れませんが、中古車の販売価格の基準は、新車時の価格、年式、走行距離、修復歴、状態、需要と供給によって変動すると言っていいでしょう。先ほど紹介した基準と同じですね。つまり買取相場と販売価格の基準は、ほとんど同じということです。
もちろん、店頭販売価格なので店の利益を差し引いて考えなければいけませんが、店側の利益率さえ分かってしまえば十分参考にできます。そうなると気になるのは販売店の利益率ですが、残念ながらこれを測る正確な答えはありません。販売店によって利益率は変わりますから当然ですね。
ですが、中古車の相場はある程度決まっています。高くしすぎても売れませんし、安くしすぎても利益を見込めません。こういったことを考えると、利益率はおよそ10〜15%程度と考えてもらっていいと思います。つまり、中古車販売店で店頭販売されている車両の本体価格から15%程度引いた金額が、おおよその買取相場ということです。
調べる際には、自分の持っている車とできるだけ近い車を探してみて下さい。インターネットや雑誌で調べるとしても状態以外は記載されているので、条件が近い車両を3台〜5台ピックアップして比較してみれば、金額的にもそれほど差はないことがわかるはずです。
インターネットの中古車買取査定相場一覧表を利用する
インターネット上には、中古車買取査定相場を一覧にして表示してくれているサービスがあります。有名なのは「みんカラ」や「オークサポート」です。
みんカラは車好きのユーザーには定番ですのでわかるかと思いますが、オークサポートとはプロも利用している業者オークションの落札データを元に作られたサービスになります。車両情報を入力して検索すれば簡単に相場を知ることができるので、非常に便利です。
中古車販売店の店頭価格を目安にするのとは違い、比較しなくても情報を入力するだけで結果がわかるので、より簡単に調べたいという場合はこちらがオススメです。ただし、業者オークションの落札相場ですので、買取相場は少し下がることを覚えておいてください。

トヨタや日産が提供している下取り価格を目安にする
あまりオススメできないですが、トヨタや日産はこういったサービスも提供しています。このサービスもインターネットで検索して見ることができますので、参考程度に見てもらえればと思います。ただし下取り価格は低めに設定されている点と、買取価格ではなく下取り価格という点は忘れないで下さい。
まとめ
中古車の評価や買取相場とその調べ方について紹介してきましたが、いかがでしたか? 年式や走行距離、ボディカラーは買取相場でも基準になりますし、販売価格でも基準になることがわかったと思います。
ですが、基準はあくまで基準であって、人気の車種でベストなタイミングであれば買取店は何としてでも手に入れたいものです。ですので「年式、走行距離で不利だな」という場合でも十分に高額査定は期待できますので、諦めず査定に臨んで下さい。
また、普段から車検対策(軽自動車車検)を通じて正しいメンテナンスを行っておくことで、売却時に高価格が維持できる可能性が高まりますので、平素より愛車の適切な管理を十分に心がけておくべきでしょう。