最近の軽自動車は値段が高いと感じている人は、多いのではないでしょうか? 確かに車両価格は高いですが、それでも税金や維持費が普通車に比べて断然安いので、多くの人が購入するという流れになっています。
加えて軽自動車はリセールバリューも良いので、売却時に高い値段で買い取りをしてもらえる可能性が高いです。ですが軽自動車なら何でもいいというわけではなく、より高い値段で買い取りしてもらえるのは車両タイプが大きく影響します。そこで今回は、軽自動車における高額査定を得るための、車両タイプ別戦略について紹介していきましょう。

軽自動車の車両タイプ
軽自動車と一言で括っても、車両のタイプはいくつかに分かれています。このタイプ別でも価値の落ちやすい、落ちにくいは分かれてくるので、まずは軽自動車にはどのようなタイプがあるのか、またどの車種がどのタイプに当てはまるのかについて紹介していきましょう。
セミトールワゴンタイプ(ハイトワゴン)

スズキ ワゴンR(引用:http://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/)
セミトールワゴンとは?
トールワゴンとの区別を図るために細分化されたジャンルの1つ。大まかな目安として、全高を一般的な機械式立体駐車場の高さ制限である1,550mm以下に抑えた車種として区分されている。
ただ、あくまでトールワゴンと分けるために便宜上、設けられたクラスなので明確な定義は存在しない。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:ワゴンR、ムーブ、N-ワゴン、ekワゴン、デイズなど
トールワゴンタイプ(スーパーハイトワゴン)

スズキ スペーシア(引用:http://www.suzuki.co.jp/car/spacia/)
トールワゴンとは?
軽自動車ミニバンとも呼ばれるほど広い居住空間と、荷室容積を実現した軽自動車です。主な特徴としては先述したものに加え、車高が高いため乗降性に優れている点や、後部座席のドアがスライドドアになっていることが挙げられる。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:スペーシア、タント、N-BOX、デイズルークスなど
セダンタイプ(コンパクト)

スズキ アルト(引用:http://www.suzuki.co.jp/car/alto/)
セダンタイプとは?
元祖とも言える軽自動車のタイプを指す。値段が高くなりつつある軽自動車が多い中で、未だベースグレードで100万円を切るものがあるのはこのクラスだけ。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:アルト、ミラ、N-ONEなど
SUVタイプ

スズキ ハスラー(引用:http://www.suzuki.co.jp/car/hustler/)
SUVタイプとは?
アウトドア色の強い用途で使うことを意識して作られたクルマを指します。雪道や起伏の多い道路での走行に優れており、それ用の装備が充実している。車中泊なども意識されており、アクセサリーなども販売されています。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:ハスラー、ジムニー、キャストなど
1BOXタイプ

ホンダ アクティバン(引用:http://www.honda.co.jp/ACTY/van/webcatalog/exterior/)
1BOXタイプとは?
ミニバンタイプの箱型軽自動車です。主に商用車として活用されているイメージですが、荷物積載用のスペースに座席を配置した乗用車タイプも存在します。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:エブリィーワゴン、アトレー、アクティバン、サンバーバン
スポーツタイプ

ホンダ S660(引用:http://www.honda.co.jp/S660/)
スポーツタイプとは?
走行性能に難がある軽自動車でも走りを楽しめるよう改造した車を主に指します。中にはオープンカータイプのものもあり、普通自動車にも負けない楽しみ方を味わうことができる。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:コペン、アルトワークス、S660
トラックタイプ

ダイハツ ハイゼットカーゴ(引用:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/cargo/)
トラックタイプとは?
皆さんご存知の軽トラのことです。主に農家の人などが使っているイメージが強い車ですが、ちょっとした荷物を載せて走るのに非常に便利なので、未だ重宝されています。代表的なクルマは以下の通り。
代表的なクルマ:キャリー、ハイゼット、サンバートラックなど
いかがですか? 軽自動車と一口に言っても、これだけの種類があります。この中に、人気のある軽自動車の中でも取り分け高額で買取をしてもらえるタイプの車があります。どれかわかりますでしょうか。
高額査定を得やすい車両タイプ
それでは、本題である高額査定を得やすい車両タイプを見ていきましょう。まず前提条件としては比較的年式が新しく、走行距離も少ない車両であれば軽自動車は全般的に高額で売却できます。先ほども言いましたが、リセールバリューが良いからです。
ですが先述しましたが、その中でも特に高額での売却が期待できるものは車両タイプによって変わります。その車種は以下のとおりです。
高額査定が期待できる車両タイプ
- セミトールワゴンタイプ
- トールワゴンタイプ
- SUVタイプ
- 1BOXタイプ
- トラックタイプ
以上が、高額査定が期待できる車両タイプになります。
高額査定が期待できる車両タイプNo.1はトラックタイプ
中でも、トラックタイプは本当に値段が落ちません。本来、車というのはモデルチェンジがあれば、必ずと言っていいほど値落ちしてしまいます。しかし軽トラックには、この法則が当てはまりません。それほどまでに、軽トラックは中古車市場で大人気だからです。
何故なら軽トラックを購入する人というのは、乗用車と違って買い換えるということをしません。廃車になるまで乗り続ける人の割合が多いので、中古車市場でも台数が少ないのです。
つまり、中古車で程度のいい軽トラックを見つけようと思っても、なかなか見つかりません。稀に異常なまでに状態のいい軽トラックを見かけますが、そういった場合は驚きの価格で買取してもらえます。
軽自動車タイプでも高額査定は期待できる
軽乗用車タイプであればセミトールワゴン、トールワゴン、SUV、1BOXが高額査定が期待できる車両タイプになりますが、これらは新車から3年で走行距離も25,000キロ程度であれば新車価格の50%〜60%で売却することが可能です。もちろんグレードやカラー、状態にもよりますが、条件に合致すれば買取店はこぞって欲しがります。
それだけこの車両タイプというのは大変な人気を誇っていて、店頭で販売するにしろ、オークションに出品するにしろ、黙っていても売れてしまうんですね。特に最近の軽自動車は新車価格が高騰していて、欲しいけど高すぎて買えないというユーザーが、少しでも安く買いたいと中古車を探していますから尚のこと買取店は手に入れようと躍起になっています。
軽自動車は、とにかくお金をかけたくないというユーザーばかりなので、新車価格から30万円〜40万円ほど安くなっていれば購入してくれる人が多いです。意外とこういった人は多いので、中古車市場でも売れ残るということは、ほとんどありません。
軽自動車を売る時はタイミングが命
ただし、軽トラックを除く全てのタイプで言えることですが、モデルチェンジのタイミングが重要となってきます。売却する車種もそうですが、ライバル車のモデルチェンジがされると相場は必ず落ちますので、売却する予定であればモデルチェンジ前にしないといけません。たったのこれだけで何万円、何十万円と変わってくるのだから馬鹿らしいですね。
SUVタイプで言うなら、ジムニーのような車両では季節性も考慮する必要があります。ジムニーは年間を通して高額で売却できるタイプですが、それでも冬に入る前が一番高く売れるので、より高額での売却を望むのであれば秋頃がベストなタイミングです。
1BOXタイプもワゴン、バン共に大人気ですので、年間を通して高額で売却しやすい傾向にあります。1BOXタイプのワゴンの場合、グレードによっては新車価格が非常に高額ですので、程度の良い中古車を狙っているユーザーは多いです。持っている場合は、強気で査定に挑みましょう。
そして、現在の軽自動車業界を牽引していると言っても過言ではないのが、セミトールワゴンタイプとトールワゴンタイプです。このタイプの車種は軽自動車の中でも需要が多いですし、トールワゴンタイプはワゴンタイプと同じく新車価格が高いので、中古車を狙っているユーザーが多い車種になります。
よって年間を通して高額での売却が期待できますが、売却するのであればモデルチェンジのタイミングを抜きにして1〜2月がベストでしょう。3月は軽自動車に限らず車の最需要期になるため、このタイプを店頭に並べたいと思う買取店は多いです。積極的に狙っていきましょう。
そして、これまで上げた車両タイプほどではないですが、スポーツタイプも季節性を考慮すれば十分高額査定は望めますし、状態次第では驚きの価格となりますので、価値のわかる業者に売却するようにしましょう。
高額査定を得難い車両タイプ
では、最後に高額査定を得難い車両タイプについて紹介していきます。こうした車両タイプは、法人が購入するセダンタイプの一番安いグレード、もしくはセダンタイプのバンです。これらは装備も劣る上に、一般ユーザーからも人気がないため高額での売却は難しくなります。ですので、これらのセダンタイプの軽自動車を所有している場合は、高額査定はまず望めないと思ったほうがいいでしょう。
まとめ
残存車検(軽自動車車検)期間の有無にかかわらず、単に軽自動車の車両タイプが違うだけで、人気の度合いは大きく変わることが、お分かりいただけましたでしょうか? 軽乗用車は購入するグレードが最低のものか、セダンタイプのバンでなければ、比較的どのタイプも高額での売却を期待することが可能です。あとは売却のタイミングさえ間違えなえれば、特別安くなるということはないので自信を持って査定に挑みましょう。