車を査定に出す際、影響する要素があります。一番に思いつくのが走行距離ですが、もうひとつ重要なのが車の年式です。年式は日本自動車査定協会によって基準が定められており、走行距離と合わせて加減点数が決められています。今回は年式型落ち車が査定時にはどのような影響を与えるのか、またどのように対策すればいいのかについて紹介していきましょう。


年式による加減点数
それでは早速、年式による加減点数を紹介していきましょう。
1年 …… 0 〜 マイナス315点
2年 ……プラス10点 〜 マイナス280点
3年 ……プラス45点 〜 マイナス245点
4年 ……プラス70点 〜 マイナス180点
5年 ……プラス80点 〜 マイナス140点
6年 ……プラス85点 〜 マイナス125点
7年 ……プラス85点 〜 マイナス115点
8年 ……プラス85点 〜 マイナス85点
9年 ……プラス80点 〜 マイナス75点
10年 ……プラス80点 〜 マイナス65点
10年〜……プラス80点 〜 マイナス50点
以上が日本自動車査定協会によって定められた年式の加減点数です。上記の数の左側の数字が走行距離1万キロのケースで、右に記載している数字が走行距離10万キロのケースです。
これに走行距離による加減点数が合わさって計算されて、最終的な加減点数が算出されます。ですので、走行距離による加減点数の記載も合わせて表記しておきましょう。
1万キロ …… 0 〜 プラス80点
2万キロ ……マイナス25点 〜 プラス50点
3万キロ ……マイナス65点 〜 プラス30点
4万キロ ……マイナス115点 〜 プラス10点
5万キロ ……マイナス165点 〜 0
6万キロ ……マイナス195点 〜 0
7万キロ ……マイナス225点 〜 マイナス10点
8万キロ ……マイナス225点 〜 マイナス20点
9万キロ ……マイナス285点 〜 マイナス35点
10万キロ……マイナス315点 〜 マイナス50点
表だけを見てピンときませんので、例をあげてみましょう。
加減点数の例
1年 1万キロの場合
1年=0点、1万キロ=0点なので……0+0=0点
2年 1万キロの場合
2年=10点、1万キロ=0点なので……10+0=10点
上記を見て分かる通り、年式が1年でも走行距離が10万キロであれば大きな減点になります。反対に年式が10年以上経っていても、走行距離が1万キロならプラスの評価となるわけです。ただし、10年落ちでプラス評価になるのは、走行距離が4万キロ程度までが限界になりますし、査定では年式が古くなればなるほど走行距離は少ない方が有利に働くので頭に入れておいて下さい。
査定士は、ユーザーがどの程度の知識を持っているのか探りを入れてきます。「この人いけそうだな」と思わせてしまうと、年式が古く走行距離が少ない車でも「古いから」という理由だけで安く買い叩こうとしてきますので注意しましょう。もちろん知識があれば反論することもできるので、流されないでくださいね。
余談ですが、年式が古く走行距離が少ない車をプラス評価するのは、査定の時だけです。一般的に車業界では年式と走行距離は1年で8,000キロ〜10,000キロがベストと言われていますので、中古車を購入する際はこの辺りを目安に選ぶようにして下さい。年式の割に走行距離が少ない車は微妙な不具合が起きやすいので、購入する際はこのバランスを重視するといいでしょう。


10年落ちこそ買取店への売却ににする
自分の乗っている車を売却しようとする時というのは、新しい車を購入する時が多いと思います。その際に車の年式が10年落ちだった場合、下取りか廃車ぐらいしか選択肢がないように思えますが、それは非常にもったいない結果になりかねません。10年落ちの車こそ買取店への売却を選択して下さい。
何故なら10年落ちの車は、下取りではほとんど無価値です。先ほど年式の古い車でも走行距離が少なければプラスの評価になると説明しましたが、ディーラーの下取りにおいてはそんなことお構いなしに「廃車費用分だけですね」などと言われてしまいます。
10年経っていても程度がよければ、欲しがる人間はいるものです。そうなれば競争が生まれ、買取り価格も自然と上がっていくので、10年落ちでも30万円ほどの金額をつけてくれる業者も出てきます。30万円と0では雲泥の差です。こんなことにはならないためにも、10年落ちの車こそディーラー等での下取りは避け、買取り業者に競わせるということをしてみて下さい。
買取り業者から見る10年落ち車
では反対に、買取り業者は10年落ちの車をどのように見ているのかについて紹介していきましょう。これは業者の方針によって変わります。
古い車を買い集めている業者であれば、例え10年落ちの車でも「メンテナンスをしていれば品質には問題ない」と判断してくれます。何故ならこういった業者は「この車種のこの型が欲しいのです」といったマニアの心を揺さぶるのが上手ですので、再販しやすく在庫になりにくいからです。
マニアは、多少金額が高くても買うことを知っています。「台数が少なくなっている絶版車こそ価値がある」と言う人もいるくらいで、そうした車に新車以上の金額を払うこともあるぐらいです。こういった業者は回転率重視に考えている業者が多い中、利益率重視で考えている傾向にありますので買い取ってくれるわけです。
反対にナンバー落ちや、比較的新しい中古車ばかりを積極的に扱う業者は回転率を重視するため買い取りには難色を示します。多くの業者は、こちらのパターンに該当しますので、値がつかないからと言って諦めないように注意しましょう。
まとめ
今回の話をまとめると、年式は古くても走行距離次第で評価は変わり、どういった業者に査定してもらうかでも評価は変わるということです。
しかし一番の問題は、例え車検(軽自動車車検)が切れているような古い車でも価値をつけてくれる業者を探す方法になります。そうした業者が見つからなければ、問題解決になりません。けれど、これには簡単な解決策があります。それは、中古車一括見積もりサービスを利用するということです。
このサービスはネット上から申し込みをするだけで、あなたが住む近隣の買取り業者が複数ピックアップされ、その中から査定してほしい業者を何社か選ぶことができます。わずかこれだけの手間で、0円が数万円に変わる可能性が高くなるわけです。
正直、こういったサービスを利用せずに買値をつけてくれる業者を探すのは、かなりの骨折り作業です。だから早々に諦めて、下取りや廃車という選択をする人が多いのですね。けれど中古一括見積もりサービスを使えばこの問題をクリアできるので、是非この便利なサービスを利用してみてください。
