車が好きな人の中には、カスタムを施す人がいます。エアロのようにパーツを取り付けるものから、ステッカーを貼ったり、痛車と呼ばれるキャラクターの絵でデコレーションをしている車などがカスタムされた車です。
カスタムをする理由は人によって様々で、乗っているうちに雰囲気を変えたくなってカスタムする人もいれば、元よりカスタムすることを前提で車を購入する人もいます。そうした人たちは売却する時のことを考えていないので、ああして思い切ったカスタムをする人が多いわけです。
ですが、カスタムをした車両というのは、査定時にどのような評価を受けるのか知っていますか? パーツを取り付けているのだから高くなるのか、通常の車両とは違うものになってしまっているので安く見積もられてしまうのか、実に気になるところです。そこで今回は、カスタム車両が査定時にどのように取り扱われるかについて紹介していきたいと思います。


カスタム車両とはどういったものを指すのか?
カスタム車両と一口に言っても、人によってカスタムの施し方が実に様々です。そうなると気になってくるのが、一体どのぐらいのレベルからカスタム車両と呼ばれるかでしょう。果たしてマフラーを変えたらなのか、エアロを取付けたらなのか、それとも痛車のようにキャラクターをデコレーションしたらなのか境界というものはあるのでしょうか。
実は査定業界においてカスタム車両とは、カスタムの度合いに関係なく、カスタムが施してある車両すべてを含めたものを指します。つまり足回りだけを社外品に交換したり、ボディや内装までカスタムしたりする程度の簡単なカスタムに留めたものも、車検が通らないレベルまでカスタムをしたものも同じ扱いになるわけです。
カスタム車両が査定時に受ける評価とは?
カスタム車両が査定時に受ける評価は、実に様々です。基本的にカスタム車両は特殊車両として扱われ、査定基準に即して加減点方式で査定されていきます。では、その肝心の評価の中身を見てみましょう。
高評価を受けるために重要なポイントは、カスタムした状態の車が車検(軽自動車車検)に通るかです。車検に通らない程のカスタムが施されている車を、買取店は積極的に買取りしません。何故なら車検時に余計な出費がかかる車をユーザーは求めないため、売れる見込みが極端に低くなるからです。このように購入対象が少なくなると売りづらくなるので、特に大きな買取店においては高額での買取りも厳しくなりますし、金額もつけて貰えない可能性も高くなりますので注意しましょう。
では、どのようなカスタムであれば良いのでしょうか? 答えは実に簡単で、車検の通る範囲のカスタムをすればいいのです。人によっては物足りないかもしれませんが、万人受けするカスタムをすれば割と多くの買取店が興味を示し、高額で買取りしてくれることも期待できます。こういった車両はオークションに出品すると金額が跳ね上がることもあるので、意外と興味を示してくれる業者は多いです。
カスタム車両の評価は差が激しい
車検が通る範囲の軽度なカスタム車両と一口に言っても、カスタムする人のセンスで査定時の評価はガラッと変わります。例えばホイールやエアロのデザインはもちろん、どのようなマフラーに交換されているかで車の印象は劇的に変わるため、ユーザーの選び方1つで評価が二分されるのです。だからこそユーザーの感性というのは、大きく査定に影響します。
そして高額査定になるか否かを分かつ、もう一つの重要な要素が査定をする人の感性です。これがどのような影響を及ぼすかというと、Aという買取店では高評価だったのに、Bという買取店ではまったく評価されないといったことが起こってしまいます。まさに、査定車の感性によって引き起こされる、バクチのような状態というわけです。
これらのことを見てわかるように、カスタム車両を査定してもらう時は、なるべく多くの店に査定してもらうようにしましょう。そうでなければ天と地ほどの差が出た状態で売却することになり、非常に大きな悔いを残して取引を終えてしまう可能性があります。初めから売却することを前提にカスタムする人はあまりいないと思いますが、敢えて査定を意識したカスタムをしてみるのも面白いかもしれませんね。
高評価を受けるカスタム車両とは?
評価が人によってマチマチになってしまうカスタム車両ですが、多くの買取店に高評価を受けることは出来ないのか気になっている方もいるのではないでしょうか? 結論から言うと、可能です。まず車検が通るというのは絶対条件ですが、次に高評価となるポイントは車高とアルミホイールのバランスです。これの評価のポイントをまとめてみましたので、ご参照ください。
・ホイールだけが社外品に交換されているか
・社外ホイールのデザインに合わせて車高もベストな位置で調整されているか
・車高調なのか、ダウンサスなのか
上記のように、わずかホイールと車高だけでも、これだけセールスポイントがあるのです。もちろん、交換した社外メーカーのパーツによっても評価は変わってきます。では、どのメーカーのパーツを使えばいいのかというと、実際のところ明確な答えはありません。例え有名メーカーの高級パーツを使っても車に合わなければ評価は低いですし、逆に格安のパーツを使っても見栄えがよかったら高評価をもらえる可能性があります。
なのでカスタムをする上では正解か、不正解かを考えるのではなく「どう感じるか?」が大事です。もしも自分の感性に不安があれのであれば、ネットや雑誌などでカスタムしてある車両を見て勉強してみるのも効果的ですので是非とも挑戦してみてください。既に高額で取引されているカスタムカーを見ておくのが、感性を磨くための近道になりますよ。
さらに車高とアルミホイールのバランスに加えて、社外エアロ+社外マフラーに交換した場合、うまくマッチしていればその印象は格段に上がります。ですが、プラス評価をしてくれる業者は車高とアルミホイールだけのカスタムに比べると減るのが現状です。
イメージとしては手を加えれば加えるほど、評価してくれる業者は減ると思っておいて下さい。高評価をもらいたいのであれば、車高とアルミホイール程度のカスタムにしておきましょう。


ハードカスタム車を買取りしてくれる買取店の特徴
最後に、ハードカスタムしてある車両の買取りをしてくれる業者の特徴を紹介しましょう。やはり車検が通らないまでのカスタムとなると、高額査定してもらうのは厳しくなるのですが、それでも金額をつけてくれる業者もいます。そうした業者はオークションで売却するのではなく、店頭で販売するショップがほとんどです。そうしたお店には、本当にカスタムカーが好きな人が集うので、車検が通らないレベルのものでも買っていってくれる人が現れやすいのですね。
こういったお店であれば、何も知らない業者よりは理解もしてくれるので、他の業者に売却するよりは金額をつけてくれる可能性もあります。近所にそういった業者があれば一度、相談してみるといいかもしれません。

まとめ
カスタム車両はカスタムの度合いによっても、査定をする人によっても全く評価が変わるため査定金額に大きく差が出てしまうという特徴があります。折角、丹精込めてカスタムした愛車だから高く買い取ってほしいという方は、1社2社だけではなく、複数社に査定を依頼して少しでも高額査定を得られる努力をしてみることをオススメします。