軽自動車は車種や年式によって違いますが、普通一般自動車に比べて高額で売却できることはこれまで何度もお話ししてきました。
では、オートークションではどの車種が高値で落札されるのでしょうか?同じく高値で落札される車両状態とはどういった程度の車両でしょうか?今回はこれらの内容をご紹介したいと思います。
市場価格が高い軽自動車とは?
高値で落札されるためには需要が多いことが条件となります。需要が多いということは人気車種とも言えますし、人気車種であれば高額で取引きされるとも言えますし、車検(軽自動車車検)期間が残っていれば、その分当然有利となります。
では、市場で考えてみましょう。
市場で人気があり需要がある軽自動車とはなんでしょう?軽自動車は乗用タイプ貨物タイプ問わず人気ですがその中でも群を抜いて人気なのがホンダ・N-BOXやダイハツ・タント、スズキ・スペーシア・パレットなどの、いわゆるトールタイプと呼ばれる形状の車両です。

ダイハツ タント(公式サイトより引用)
10年前では想像もつかないような装備や安全性、室内空間を実現しており特に子育て主婦層には絶大な人気を誇っています。中でも軽乗用自動車にパワースライドドアを採用した点は革新的でした。
余談ですが、5年ほど前に後ろから激しい追突事故を起こされて廃車になったダイハツ・タントを業者が50万ほどで買い取っていきました。
保険協定で全損扱いにも関わらずなぜこのような値段がつくのかと言うと、やはりそれだけ需要があるため事故車でもいいから安く購入したい。もしくは事故とは関係のない前方部を部品取りとして使用したいというニーズがあるからです。
トールタイプの軽自動車は新車価格もグレードによっては高額なので、事故車でもこれだけの金額を提示してくれるということはユーザーにとっても非常にありがたいことです。
トールタイプ以外にも近年、軽スポーツカーの人気が再燃しているためダイハツ・コペン、ホンダS660などの軽スポーツタイプも高値で取引きされると言えます。

ホンダ S660(公式サイトより引用)
需要としては少ないかもしれませんが、マニアがいる世界なので高額で取引きされる傾向にあります。同じくスズキ・ジムニーを代表とする軽SUVタイプもマニアがいる世界なので、市場価格は下落しづらいと言えます。

スズキ ジムニー(公式サイトより引用)
人気の軽自動車3タイプ
-
- トールタイプ軽自動車(ダイハツタント、ホンダN-BOX、スズキスペーシアなど)
- 軽スポーツカー(ホンダS660 、ダイハツコペンなど)
- 軽SUVタイプ(スズキジムニー、スズキハスラーなど)
国内における軽自動車の位置付け
今や車保有者の3人1人が軽自動車を保有しているというデータも出ていますが、やはり国内における軽自動車の立ち位置というのは群をぬいている印象です。
昔の軽自動車と言えば維持費が安いというだけの印象でしたが、今の軽自動車は維持費が安いは当然として、燃費も良い・室内も広い・純正装備の充実・安全性も向上したなど、世の中のニーズとマッチしているため、今後も人気が下降するとは考えにくいですね。
もはや国内では不動の地位を築いていると言えますね。
高値で落札される軽自動車車両の状態
軽自動車はその人気から比較的どの車種でも高額落札を期待できますが、その中でもより高値で落札される車両というのは特徴があります。ここでは車種別というわけではなく車両の状態でお話しさせて頂きます。
高値で落札される軽自動車
- 走行距離が10万キロ以下
- 外装の第一印象
- 内装と臭い(タバコ、動物)
- エンジンルームと内板部を開けた際のコンディション
- 足回りの保安基準可否
走行距離(10万キロ以下)
なによりも重要なポイントです。人気の軽自動車でも過走行車は高値での落札は厳しいです。
昔の軽自動車の寿命は10万キロと言われていましたが最近の軽自動車は10万キロまではメンテナンスフリーでOKと言われています。
そのせいもあって軽自動車の寿命は20年、30年まで伸びたと騒がれていますが、やはり10万キロを超えてくると各部に不具合が発生する確率も上がるので、落札側もリスクを減らすため年式問わず過走行車は敬遠する傾向にあります。
一番印象がいいのは1年1万キロ走行車ですが、古い年式で走行距離が少ない車両は高値で落札される可能性も高いです。
外装(第一印象の綺麗さ)
外装で重要なポイントは目立つ凹みや傷がなくパッと見小綺麗か?です。第一印象ですね。人は第一印象が全てという専門家もいるくらいなので、車でも第一印象は特に重要視してください。
落札する立場になって考えてみればわかりやすいかもしれませんね。ボコボコで傷だらけ、そして洗車もまともにしていないような車両を見て「よし、この車を購入しよう」とは思わないはずです。
反対にその隣にはえくぼ程度の凹みや小傷があるもののボディー全体は光で輝いている。そんな車両があれば「うわっ!これ程度いいな」と思うはずです。なにより第一印象の悪い車両というのはなにかと粗探しをされます。ですので、第一印象のよい車両は高値で落札されやすいと言えます。
内装(タバコ臭や動物臭はNG)
内装も外装と同じです。室内を確認しようと運転席のドアを開けた時にタバコ臭や動物臭がツーンとしてきたらとても印象がいいとは言えないですね。
そして、足元や座席部は当然として、座席下や目で確認できる隙間に細かなゴミがないことも重要なポイントです。
メーター周りやダッシュボードも内張り類も重要です。メーター周りはシートに座った時に一番目に留まりやすいのでメ、ーターのクリア面にヒビがないか、手垢や埃で汚れていないかもチェックポイントとなります。
内張りに関して言えば、白系やベージュ系の内張りは手垢の汚れが特に付着しやすいので普段から気をつけるようにしましょう。内装もパッと見の印象がよければ高値で落札されることが期待できます。
エンジンルームや内板部(ボンネットを開けた瞬間評価決定)
外装と内装を大まかにみてきましたが次はエンジンルームです。エンジンルームも同じでボンネットを開けた時点で7割〜8割程度決まってきます。
ボンネットを開けないと確認できないヘッドライト上面やフェンダー取り付け部など、カビや錆・汚れがないもしくは少ない車両は印象がとても良いと言えます。
そして、エンジンルームも同様でオイルが滲んでいないか、砂埃で白くなっていないか等もチェックします。
特にオイルで汚れているような車両は要注意です。オイル漏れがないか必ずチェックして下さい。次にドア開口部(センターピラーやステップ)も意外と目に留まりますので綺麗にするように心がけて下さい。
足廻り(保安基準に適合しているかどうか)
ノーマルなのかカスタムしてあるのかで変わってくる足廻りですが、基本は外装や内装、エンジンルームや内板部と同じです。ホイールが傷だらけや泥だらけであればい良い印象は与えませんね。足廻りはなにより保安基準に適合しているかが重要なポイントとなります。
要は現状の車両を自動車検査に出した際、通るのか?通らないのか?を考えてもらえばわかりやすいと思います。
ダウンサスで車高が最低地上高90mmを超えた低さであれば自動車検査に通らないので販売するのも厳しくなります。ということは落札されにくいと言えますね。
ローダウンしている車両はキャンバー角を変えている可能性もありますが、保安基準に適合しているかで判断して下さい。保安基準に適合していてセンスのいいホイールなどを装着している場合、反対に高額で落札されるケースもあります。
この辺りはどういったカスタムをしているのかで変わってきます(※こういった点は軽自動車・普通一般自動車を問いません)。高値で落札される車両はそもそも保安基準に適合しているという前提があることは覚えておいて下さい。同じくドライブシャフトのブーツやタイロッドブーツの破れがないかもチェックポイントですね。
今回は高値で落札される傾向の形状や車種、そして車両状態をお話ししてきましたがいかがだったでしょうか?走行距離が少ない小綺麗な車両は求める人も多いので高値で落札されやすいということです。以上、参考にして頂ければと思います。