これまでいくつかの記事でオートオークションの概要や仕組みなどをお話ししてきました。


まず、何度もサイト上で触れていますが、車検(軽自動車車検)の残余期間に関わらず、軽自動車は一般普通自動車と比べて落札されやすい傾向にあります。ですが、出品票の記入する内容によってその動向も変わってきます。信じられないかもしれませんが全く同じ車両でも出品票の記入する内容が違えば落札価格も変わってくるのです。
そこで今回はオートオークション出品票の記入ポイントや魅力を最大限に伝える方法、注意点を中心にご紹介したいと思います。
オートオークションでの出品票の書き方概要
一般の個人が業者オークションの会員になるのは非常に敷居が高いので、今回は現実的に代行業者が代わりに出品することを前提にお話ししていきます。
まず、出品票ですが各会場それぞれ専用用紙を使うことになります。記入内容などはほとんど同じですが記入に関しては代行業者に任せるのが無難です。
では、実際に出品票の記入に進みましょう。
記入する内容は車名・年式・などの車両明細から始まり装備品・セールスポイント・車両状態等を記入していきます。
セールスポイントに嘘の内容を記入することはやめて下さい。ここに記入した装備品と現車が一致しない、または正常に動作しない場合、原則クレーム対象になり対象部品の部品代を一部、もしくは全額を負担することになります。
高額な部品の場合目も当てられないような状態になりますので注意して下さい。
オートオークション出品票記入事項
- 出品する車両の明細(年式、グレード、型番等)
- 装備品(オプション)
- 車両のセールスポイント
- 外装と内装の状態
車両明細
車両明細には車名・年式・グレード・初度登録年月・車体番号・類別番号・型式指定番号・フル型式を記入します。年式とグレードの誤記入はクレーム対象となります。ここで嘘をついてもすぐにバレますので真実を記入して下さい。
類別番号や型式指定番号は聞きなれない言葉だと思いますが車検証で確認できます。念のため車検証の車体番号と車体側の車体番号とに違いがないか確認して下さい。
なお、車体側の車体番号(コーションプレート)は軽乗用自動車の場合エンジンルーム内か運転席側、もしくは助手席側のセンターピラー部にあります。
軽貨物は運転席、もしくは助手席シートを跳ね上げた箇所にありますので確認して下さい。わからないようであれば代行業者に確認してもらって下さい。
装備品(オプション)
装備品やオプションは純正品と社外品でわかれますのでまずは純正品からいきます。
純正品は定番の装備であれば装備品欄にすでに記載されているので◯をつけるだけです。ここに記載されていない純正品の装備はセールスポイント欄に記入することになります。
次に社外品ですが社外品もセールスポイント欄に記入します。先ほども言いましたが、必ず記入内容と現車を一致させて下さい。
そして、不具合なく動作するかも確認して下さい。通常通りの動作がしないというのであればセールスポイント欄ではなく注意事項申告欄にその旨を記入して下さい。
車輛のセールスポイント
アピールできる装備等があればどんどん記入して下さい。例えば、社外品のナビやバックカメラなどですね。社外品のアルミホイルなども記入すると良いですね。
この時にメーカー名がわかるようでしたら合わせて記入するとセールスポイントとしての魅力も上がります。もしワンオーナー車であれば大きなアピールポイントになりますのでこれも記入しましょう。
外装・内装状態
外装状態や内装状態は自己申告となります。修復歴の有無は必ず真実を記入して下さい。
修復歴がある場合は注意事項欄に修復箇所やその内容を記入しましょう。
基本として、外装、内装はオークション会場の検査員がチェックしアルファベットと数字の組み合わせで表記するので修復歴の有無、修復箇所、内容だけでOKです。
出品票にはカラー番号を記入する項目もありますが、もし色変えをしている場合は色変えと記載しておくことも大切です。軽自動車の場合まずないと思いますが、事故車両を修理した際にホワイトボディーを使った場合はその旨も記入しておきましょう。
主要部品に不具合がある場合の書き方
ここからはエンジン・ミッションや電装品等の部品に不具合がある場合の上手な書き方をご紹介します。
エンジンやミッション、エアコンやステアリングなど不具合があれば必ず記載しなければいけませんが、ここで記載の方法を間違えるとその後、検査や落札側への印象も変わりますので参考にして頂ければと思います。
エンジンやミッションなどはどの程度不具合があるのかを具体的に記入しておきましょう。
例えば、わかりやすいところで言えばエアコンですが、例えば、エアコンの効きが少し悪いだけにも関わらず「エアコン」とだけしか記入されていない場合、検査する側から見ればエアコンが故障して使えないんだという判断をします。使えないのと効きが悪いとでは大きく違いますよね?
エンジンやミッションでも同じことが言えます。
例えば、エンジンをかけたなりの時だけ少し異音がするという場合に「エンジン異音」という記載をしてしまうと検査員や落札側にいい印象を与えません。できるだけ具体的に記載しないと、あっという間に評価は下がりますので気をつけて下さい。
ただし、嘘の記入はいけませんよ。エアコンが効かないのにエアコンの効きが悪いなど悪い状態を良く見せるような書き方は絶対にしないでおきましょう。
オートオークションでの「評価点」とは?
最後に評価点です。評価点は検査員が検査後にその車両の評価を総合的に見て何点なのかを判断します。外装と内装それぞれに点数をつけそのトータルが評価点となります。単位は0.5刻みで数字が大きくなるほど評価は高いと判断できます。
如何に評価点とその具体的評価内容をご説明いたします。
〜S点〜
新車に近い状態という言い方をする人もいますが、もはや新車ですね。外装は小傷1つない状態です。
〜5点〜
こちらもほとんど無傷の状態です。
〜4.5点〜
オークション会場によっては新古車でも4.5点評価になることがあります。中古車の評価としては最高ランクと判断して頂ければいいのかなと思います。
〜4点〜
4点でも十分に程度のいい車両です。目立つ傷が数カ所あり、その中でも修理をしないと見栄えに影響する場合もあります。
〜3.5点〜
個人的には評価の中でも多いのが3.5点と4点のように思います。大小の板金や補修が必要な場合もあります。室内に関してもあまり程度がいいとは言えない車両もこの辺りから増えてきます。
〜3点〜
過走行車は必然的に3点以下の評価となります。室内の程度も張り替えや交換が必要なレベルまで落ちます。腐食のひどい車両も多いのが特徴です。
〜2点〜
商品価値のないバタバタの車両です。
〜1点〜
冠水車などの災害車は必然的に1点となります。
〜R点〜
修復歴のある車両です。R点よりも程度の軽い事故(小破事故)であればRA点となります。一般的に3点の車両よりもRA点の車両の方が程度はいいとされています。
オークション評価が高い=高額買取が可能な車両の目安
評価点の目安についてご紹介しましたがいかがでしたか?ただし、評価点も目安でしかありません。あってはならないことですがオークション会場Aの4点評価よりもオークション会場Bの3.5点評価の方が程度は良かったということもよくある話です。
この評価というのは会場によってもそれだけ変わるのであくまで目安にしかならないと思って下さい。